シロアリの被害事例
シロアリは人の目が届かないところで木材を食い荒らしながら繁殖します。床下は言わば、シロアリにとって天敵がいない絶好の場所。気付かないでいるといつの間にか家の至るところがシロアリの被害にあってしまうことにもなり兼ねません。シロアリの被害がどのように進行するのか、実際の被害実例を紹介していきます。
シロアリ被害を受けやすい箇所とよくある被害
土台や柱の被害
シロアリは地中に生息しています。シロアリが生息している上に家を建てるのだから、対策を取っていなければシロアリの被害は受ける可能性が非常に高くなると考えて良いでしょう。地中から侵入したシロアリは、最初に家の基礎である土台や床下の柱を食い荒らして巣を作ります。そのためシロアリ駆除の点検には床下の検査が不可欠です。
床板の被害
床下の土台や柱を食い荒らしながら巣を広げたシロアリは、徐々に上へ向かって被害箇所を増やし、やがて床板も食い破ります。畳を敷いた部屋の場合は、畳の中にまでシロアリ被害が及ぶケースも多いようです。木の床に直接置いた木製の家具が被害にあうことも少なくありません。
壁内部の被害
特に木造モルタル塗の建物では、モルタル壁の内部が床下と同じようにシロアリの繁殖に適した環境になっていることから、壁を支える内部の木材が被害にあっている例が多いようです。床下と同様に、家の基盤となる部分の被害は深刻な問題です。
鉄筋コンクリートなら大丈夫?
木造の家がシロアリの被害にあう確率が高いだけでなく、床下や壁の内部にも木部が無い鉄筋コンクリートの家にも実例が少なからずあります。シロアリは食べるためだけに木を食い荒らしているのではありません。巣を広げて道を作り、活動範囲を拡大するために巣それ自体が一個の生き物のように触手を伸ばしながら発達しているのです。
行く先にたとえコンクリートが存在したとしても、そのまた先に木製部分が存在すればコンクリートのほんのわずかな溝やちょっとしたヒビなどの隙間でもそこを利用して触手を伸ばしていくのです。そのため、鉄筋コンクリートで建てられた建物内の床材や壁、家具などにまでシロアリの被害にあってしまう、ということだって珍しくはないのです。
シロアリの種類によっても被害規模が違う
国内で起こるシロアリ被害は、ヤマトシロアリとイエシロアリによるものがほとんどです。シロアリの種類によって生態が異なるため、危害規模に差がでます。最も注意すべきなのが、イエシロアリによる食害。ヤマトシロアリと比較して建物を食い荒らすスピードが早いため、被害が深刻化する傾向にあります。被害に気付いた段階ではすでに建物の大部分を食害している可能性があり、注意が必要です。