代表的なシロアリ駆除方法
シロアリ駆除の方法でよく利用される「ベイト工法」「バリア工法」の2つについて、施工方法の違いや費用の違いを調べて解説しています。
ベイト工法
物に直接薬剤を散布するのではなく、建物周囲への毒餌を設置するだけの「ベイト工法」。シロアリ駆除では一般的にベイト工法よりもバリア工法が主流ですが、シロアリ駆除業者の中には、バリア工法より安全性が高いベイト工法を主力として駆除を行なっているところがあります。
ベイト工法の流れ
ベイト工法は、建物の周囲の地中に複数のステーションと呼ばれる特殊な筒を埋め込むことによって行なわれます。ステーションには地中の虫が出入りできるようになっているので、この中にシロアリ用の餌木を投入したら後はシロアリが入るのを待つだけ。
定期的な点検によって餌木にシロアリが認められると、駆除が開始されます。餌木の代わりにステーションの中に薬剤入りのベイト剤を入れるとシロアリがこれを摂取し、巣に戻ることで巣全体が絶滅するという仕組みです。
メリット
シロアリの巣全体の駆除ができることと、使用する薬剤の量が少なくて済むことがベイト工法のメリット。また、家に穴をあけなくて済むため、建物の見栄えが悪くなる心配がないのもの嬉しいポイントです。
デメリット
定期点検が必要なため、継続的に費用が発生します。最終的に費用がかさむケースが多いため、コストを抑えたい方には向いていません。
駆除費用の相場
ベイト工法によるシロアリ駆除費用の相場は、建物外周1mあたり8,000円です。バリア工法(ケミカル工法)
「バリア工法」は、別名ケミカル工法とも呼ばれ、文字通り薬剤によってシロアリが入れないバリアを作ってしまう方法です。バリア工法で使用される薬剤については、日本しろあり対策協会から認定されている薬剤を使用することが推奨されています。実際には、どの薬剤を使用するかについては、各業者に委ねられているため、良心的なシロアリ駆除業者などは、使用している薬剤の情報をホームページで公開していることが多く、この点も良い業者選びのポイントになりそうです。
バリア工法の流れ
バリア工法はシロアリ被害が発生している箇所に薬剤を直接散布します。場合によっては建物内部・外部に穴をあけて薬剤を注入することも。主な作業は木材に対する薬剤の散布・吹き付けです。必要に応じて木材内部に注入も行なった後、床下土壌表面にも入念に薬剤の散布を行ないます。
メリット
バリア工法のメリットは、シロアリ被害が確認されてから迅速に対応できることです。シロアリの巣に薬剤を散布するため、直接ダメージを与えられます。また、床下木材の防腐効果があるので、再度被害に遭うリスクを減らすことができるのも魅力です。
デメリット
床下に作業員が入るため、必要に応じて床に穴をあけなければならないのがデメリット。使用する薬剤によっては室内に薬品臭が残る場合があるので注意が必要です。
駆除費用の相場
バリア工法によるシロアリ駆除費用の相場は、1坪あたり10,000円くらいです。
シロアリ駆除の工法による費用や効果の違い
ベイド工法とバリア工法の特徴を紹介します。
ベイト工法
費用 | △ |
---|---|
即効性/効果期間 | △ |
使用薬剤 | ノバフルムロン |
安全性 | 〇 |
バリア工法
費用 | 〇 |
---|---|
即効性/効果期間 | 〇 |
使用薬剤 | 有機リン |
安全性 | △ |